人権について

人権というものは、書物を読んで理解できるものだろうか。

 私は、弁護士会の人権擁護委員会の委員として、人権救済に携わったことがある。その委員会での人権についての各委員の意見を通じて、私の人権意識は高まったと考えている。

 こんな事件があった。
ある小学校で、「給食の時間、おしゃべりをする子どもは机を廊下に出して、廊下で食べさせる」ということが学級会で決まった。ある女の子が、昼食時におしゃべりをしたので、廊下で食べることになった。これが、人権侵害かどうか議論になった。
 クラスの決まりは、昼食時間に静かにして食事をとらせる方法として、しゃべる子どもを罰として廊下で食べさせるということである。
 私は、担当の先生と面談をした。
 教育者として、教養深い先生と思えた。しかしながら、先生との話し合いを通じて、先生も行き過ぎた点を自覚された。学校給食法という法律があって、学校給食の意義を規定している。私はそのような法律があってもなくても、廊下で食事をする子どもの悲しさを想像できれば、そもそもクラスでそんな決まり事を作るときに、的確な助言をしたと思います。

 世の中には、多数決で決めることができること、多数決でも更に全員一致でもできないことがあります。それが、「人権の侵害」ということです。
私は、人権擁護委員会でいろいろな議論を通じて学んだことは、大変な財産です。現在の私の人格の一部になっていると思います。

2008年5月 20日小山 香