人事院勧告に基づく、賃金引下の条例について

当職は、去る12月議会、さらには6月議会でも、人事院勧告に基づく市長、副市長、教

育長、市職員の給与引下条例に賛成した。

12月議会を傍聴された方から、当職の賛成の討論について以下の趣旨の疑義がある旨の指摘があった。

                  本来ならば 「人権」の旗印としている当職は、職員の権利を擁護

                   するべき立場(なのに)賛成討論を行った。

 これについて、この場で少し、説明をしたい。

1  労使の問題について、第3者は原則介入すべきではないというルールの尊重

     朝霞市の職員にとって市長は使用者である。市長が諸般の理由で賃金を引き下げ

  たいと提案し、職員が少なくとも異議を述べなければ、第3者の介入は自重すべきで

  ないのではないでしょうか。

    この件で 職員が異議を述べているならば、

    当職は、まず、当事者で話し合いをすべきであるといって

     当然には賛成はしない。

    私は、すべての職員は不可能であるが、この間、事あるごとに至るところで、

    職員と面談する際に、この件を持ち出し、質問した。

         これに対し、

        みなさん、賃金を民間に合わせるためにやむを得ないといっていた。

     議会でも、職員から異議があったとの事実は明らかにされなかった。

 2  社会的弱者ー障がい者、こども、老人等は、当然に人権について、配慮しなければ

ならない。

      朝霞市の職員の正規労働者のみなさんについて、当然に社会的弱者と扱うべきで

  しょうか。

      例えは、いいかどうか、わからないが。

      労働者の場合、サービス残業をしても、残業代を請求しない

   人が沢山いる。

      まずは、残業代を貰いたいとの意思表示は必要ではないでしょうか。 

      市の職員から賃金引きに異議ありとの意思表示は、必要ではないでしょか。

      少なくとも、異議を述べない職員は、労働基本権の制限の代償措置としての人事院

      制度をやむを得ないものとして

      民間ではボーナスがないとか、ベースアップがないとか、さらには基本給も

    カットになっているとか、そんな状況の中で人事院勧告の公務員の

     賃金原則の民間準拠を是認していると解することは、間違いでしょうか。

          現行法では、公務員の身分は保証されており、失業保険もありません。

       団体交渉をしなくても、民間の賃金レベルが上がれば、人事院を介して、賃金が

      上がるシステムになっているのです。

           現行のシステムは、公務員の賃金の原資である税金の拠出者である

       国民、住民の平均賃金とあわせる仕組みをとっているものであります。

          地代・家賃も法的に減額請求権があり、賃金についても使用者は、

    合理的理由があれば、判例上、減額できるようかになっているのです。

    朝霞市の職員のみなさんは、賃金引下げがあっても、ここでは、具体的な

    賃金は明記しませんが、多くの職員のみなさんとは、

     朝霞4市の民間の賃金と対比して、納得されている

    のではないでしょうか。

         にも、かかわらず、民間の賃金が下がっても、国家公務員の賃金が

    下がっても、(国会議員の報酬がさがっても、)条例に反対すべきでしょうか。 

           当職は疑義がありますが、現実の問題として、多くの正規公務員労働者は

       このシス テ ムに満足?しているように推察されますがいかがでしょうか。

            当職は、憲法28条の労働基本権は公務員にも当然に認められるべきであり、

         原則制約するのは、憲法上疑義があると思うが,判例は、制約を認めている。

               なお、当職は、公務員も賃金を含む労働条件は使用者たる首長と協議すべき

          であり、 それを尊重して、地方議会は、条例を定めるべきものと考えている。

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傍聴された方は、以上の説明にもご納得されないかもしれません。

ネットで調べてみたら、革新の市長である蕨市も賃金の引下げを行っており、

全国の自治体で引下げを行わなかったところはなかったのではないでしょか。  

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国会議員も報酬を切り下げた。地方公務員を切り下げた。地方議会で議員をの

報酬を切り下げたところもある。

市民の痛みを分け合うということからである。

しかしながら、朝霞市議会では、そもそも今の報酬が低いので

減額すべきではないという意見が有力であるようだ。

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人事院勧告に基づく、賃金引下の条例は、直接は人権の問題ではなく、

賃金決定方式の問題であります。

 また、仮に人権問題だとしても、権利を行使する、しないは、

 人権享有主体の問題ではないでしょうか。

 表現の自由を行使する、しないは、当事者の問題であり、

 当事者が発言したいないのに発言を強要できないように・・・・

市役所は、約1500名の職場です。約半数が正規雇用者、約半数が

非正規雇用者です。

労働組合を作る、作らないも労働者の自由です。

そのような状況で、労働組合の組織率が20%を割り込んでいるのです。

因みに埼玉弁護士会の事務員は、昨年労働組合を結成し

弁護士会の執行部に対し、労働条件の改善を申し入れ

改善されました。

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いずれにしても、冒頭の傍聴された方のご意見は、日毎人権について当職が考えてい

ることを踏まえての疑義の表明であり、感謝したと思います。