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ある裁判官の良心

昨日、埼玉弁護士会から派遣されて関東弁護士連合会

(東京弁護士会外関東の13の弁護士会)の委員会である

通称「憲法委員会」

に出席した。

憲法について造詣の深い弁護士が委員となっている。

ある委員から下記のDVDを借りてきた。

ある元裁判官の50年間の日記である。

そこに裁判官の苦悩と良心の軌跡が

記載されている。

札幌地裁で長沼事件を担当しているときの裁判官である。

札幌地裁の平賀所長から、手紙で国側を勝たせろと圧力があった。

平賀書簡事件として、当時大問題となった。

(平賀氏はその後も左遷されることもなくエリートコースを歩んだようだ。)

本来、所長は、外部権力から個々の裁判官の独立を守るべきところ

所長が独立を侵害したのである。

徹底的に証拠調べを行って、判決したのである。

一昨年の富山の日弁連の人権擁護大会で約40年間の沈黙を破った。

「裁判官が憲法の判断をするときは、職をかけてするほど

大変な圧力がある」と話された。

事実、福島氏は、長沼判決以後、裁判長を

させてもらえなかった。

東京地裁の手形部

福島家裁

富山家裁

の仕事しかさせてもらえなかったのである。

これを

「いじめ」

というのだろう。

人権を守るべき

最高裁判所が

違憲立法審査権を行使したことの

「しうち」であうか。

・・・・・・・

私たちは良心と欲得などを天秤にかけて

生きているのではないだうか。

ある場合は、良心を踏み越えて、打算に生きることは

ないことはないだろう。

しかしながら、裁判官が打算に生きたら

「この世は終わりだ。」

福島元裁判官は

良心にしたがって、裁判に臨む決心をしたら

悩みがなくなったという。

仮に、出世を考えて

国側を勝たせ、裁判官として

エリートコースの道を歩く道を

歩んできたとしたら、どうだろうか。

○○地裁所長

○○高裁所長

最高裁判所調査官

最高裁判所事務総局裁判官

このような地位がえられたとしても

良心に背馳したことに責められるのではないだうか。

・・・・・・

エリートコースから外されたことについて

家族のみなさんは、どんな気持ちだったのだうか。

(なにか、山崎豊子の「沈まぬ太陽」の恩地とその家族みたいだ。)

裁判官、さらには日本国憲法の良心を守ったことを

誇りにしているのではないだうか。

(なんと多くの人々は「苦渋の選択」といって、権力に妥協していることだ。)

・・・・・・・

福島氏の50巻にのぼる日記の存在

その良心の美しさについて必ず

私たちに感動を与えるに違いない。

ドイツの哲学者「カント」

書物のような良心を訴える日記に違いない。

正直に生きる人々に必ず勇気を与えるだろう。

この福島氏の何分の1でも

真摯に生きること

愚直に生きること

ことができたらと思う。

・・・・・・・

このDVDを埼玉弁護士会でも上映するつもりだ。