法の支配ー違法附属機関の是正を目指した質問、再質問、再々質問

1  違法附属機関に関する一般質問

12月14日朝霞市議会において、一般質問として別紙一覧表の機関について次の項目の質問を行った。

記                                             

質問

法令遵守について

(1)条例に基づかずに委員に報酬、謝金を支払っている会議がある。これは違法ではないか。

(2)1)の会議について平成23年11月1日から平成24年10月末日までの支払い合計は幾らであるか。

(3)仮に違法な支出であるとした場合、どのように是正するのか。

回答(審議官)

・上記(1)について

本市においても38の会議体が法律または条例によらず規則または要綱により設置されている。
地裁、高裁の判決では要綱による設置違法の判決が出ている。
さらに検討して、順次しっかり見直しをする。

・上記(2)について

会議の出席者への支払いの合計は454万7400円である。

・上記(3)について

支出は、会議に参加の役務の対価としてお金を出している。

・・・・

再質問

(1)判例等を検索して疑わしければやってはいけない。
  調査検討としてその間も審議会、委員会をやるのか。

(2)委員等にお金を出す根拠の条例はあるか。

(3)朝霞市は違法な機関を作ってきた。
  法令違反があったことを直ちに市民に対して率先して発表し、マスコミに報道すべきではないか。

再回答(審議官)

・上記(1)について

裁判所は条例設置主義である。
法令遵守は重要だと考え見直しをはかる。
個別の委員会ごとに検証して適切に是正していきたい。
その期間は委員会の活動を停止しない。
必要な委員会は開く。

・上記(2)について

報酬については、報酬等条例に基づいている。
報奨費については役務の提供に対する対価であり、財務上認められている。

(小山コメント:この回答には疑義があるが、ここでは触れない。)

・上記(3)について

こうした状況の市民への公表は、今後の見直し検討経過を踏まえて判断する。

・・・

再々質問

(1)法的に違法であるのに委員会の活動をつづける法的根拠はあるか。
 違法行為を知りながら、審議会、委員会等の活動を続け、その委員会は答申を出す。
 その答申を受けて条例を作る。違法行為が連続していいのか。

(2)委員等の方に違法なお金を出し続けるのか。

(3)活動をやりたければ条例を議会に出せばよいのではないか

再々回答(市長)

・上記(1)(2)(3)について

審議会等の活動をすべて止めて条例化に向けて作業をすすめる。
1月に臨時議会をお願いするかもしれない。

・・・

 

2   附属機関の法令上の地位

(1)  地方自治法は、法律が定める法律上の執行機関の附属機関とともに条例が定める条例上の附属機関を認める(地方自治法138の4③)。

(2)  附属機関の委員等には、報酬を支払うには条例の定めが必要である(地方自治法203の2④)。

(3)  朝霞市は、別紙一覧表の附属機関について、条例の定めがなく、要綱で設置している。さらに条例に基づかずに報酬等の手当の支払を行ってきた。

 

3  問題の重要性

要綱で附属機関を設置することは、執行部にとって都合がよいことは明らかである。

しかし、それは議会の権限を侵害することを正当化する理由にはならない。

明らかな法令違反であるからである。

今回の違法な附属機関問題は、朝霞100年の計である基地跡地利用計画

問題にも関係する。

基地跡地問題に関する委員会として

  • 基地跡地利用計画策定委員会
  • 基地跡地整備計画策定委員会

の2つが設置されたが、いずれも朝霞市が作成した要綱に基づくものであった。

最初に設置された「基地跡地利用計画策定委員会」には市民100人の市民

懇談会も含まれており、緑地公園を柱とする計画を策定した。

しかしながら、その後設置された「基地跡地整備計画策定委員会」の中に市

民の姿はなく、委員12名のうち国の役人が3名、県職員が2名、市職員が4

名という構成であった。12人中9名が国、県及び市の職員である。

委員会の開催場所も市庁舎ではなく都内の施設であった。

出来レースとか、八百長とか、談合とかそんな表現が使いたくなるのは

私だけであろうか。

最終的に、朝霞市はこの委員会の報告をもとに国家公務員宿舎建設受け入

れの報告書を作成し、市の意思として国に提出したのである。

市民の生活に重大な影響を与えるものであるため、本来条例に基づいて設置す

る義務があるところ、要綱で設置したのである。その結果、委員構成は不公正

なものになってしまったのである。

さらに、朝霞のまちづくりの今後の課題である市庁舎と市民会館の建替え

においても同様の手続きが行われている。

10月1日に市庁舎と市民会館の建て替えを検討する庁舎等整備方針検

討委員会が立ち上がったようだが、これも市の作成した要綱に従って設置

された。

委員19名のうち、過半数の10名を市の職員が占めている。

市の職員である以上、上司の意向には逆らえないのは当然である。

市長の意向に反することができない検討委員会になっているのである。

今回指摘した朝霞市における一連の違法附属機関問題は、要綱行政に

よる議会に対する重大な手続違反である。

執行部と議会は二元代表制とい われている。

正確にいうならば、議会は朝霞市の意思決定及び行政組織体の形を決

める権限をもっており、市長は業務執行権を有しているに過ぎない。

しかしながら、朝霞市はこれまで業務執行権を口実に、条例の根拠もなく

要綱によって附属機関を設置し、市の意思決定及び行政組織体を形成し

てきた。

議会の権限を侵害して附属機関をつくり市の意思形成をしてきたことは、

放置できない違法行為である。

さらに、条令に基づかず委員等に手当等を支給するなど、違法な公金

支出も行われてきた。

・・・・・

以上の指摘に対し、法令違反を知らなかったという弁解は成り立つのだろうか。

政治は、結果責任である。

違法附属機関に関する判例はしばしば出ている。

朝霞市は、地方自治に関する書籍、判例集、さらには月間の地方自治の

判例雑誌を購入しているというが、1500人の市職員のうち、それに目を

通したことがある人はどれだけいるだろうか。

これを機に、市の職員内で自治体運営に関する判例を回覧すべき

と考える。   

法の権威のためにも、地方自治体の尊厳のためにも   

行政は法に基づいて行って頂きたい(憲法99条、地方公務員法32条)。   

・・・・・

30を超える機関が違法な附属機関であることは、尋常なことではない。

違法な附属機関の存在について、市民に説明をしマスコミにも明らかにすべきと

申し向けたが、断られた。

朝霞市の市民13万人は、市の行政が適法に行われていると信じているはずだ。

朝霞市が市税の滞納者に対し堂々と取り立てができるのは、朝霞市が法令を

遵守していることを前提とする。

市が法令の違反を是正しないまま、市民に対し法令遵守を要求するなど、

背理だろう。

・・・・

1月の臨時議会では、すでに要綱に基づいて設置した庁舎等整備方針検討

委員会について、執行部が条例を提案すると思われる。

しかし、その条例の中でも委員19名中10名が市の職員という不公正な

委員構成を設定していたならば、私はこれに反対する。

議会は、そのような不公正な委員構成を納得しないはずだ。

全会一致の議決が得られるような条例案を期待したい。

・・・・

違法状態を漫然と続けていれば、住民監査請求を受けて敗訴する可能性がある。

直ちに条例化すべきである。

それが間に合わなければ、伝家の宝刀の専決処分なりで対応すべきものである。

・・・・

(補遺1)

臨時市議会が平成25年1月15日に開催されることになった。

法の支配のための速やかな対応はきわめて妥当なものである。

 (補遺2)

幹部職員と当職との問答

―心配いらない。市民参加は後退しないのだ!―

(幹部職員)

要綱による会議体は、政策を形成を機動的に行うのに必要なものである。

市の政策等の決定にあたり、市民参加を行ってきたが、その度に臨時議会を開催

するわけにはいかない。

今後、要綱による会議体が作れないとなると

結果として市民参加が停滞するのではないか、と危惧する。

(小山)

全く、停滞しない。

政策を形成を機動的に行いたいときは市長の専決処分がある。

これまでも、交通事故の示談金の支払いから条例の制定まで

本来議会の議決を要するものを、機動的に行うときは

市長は専決処分で行っている。

(幹部職員)

(専決処分で対応することに気がついていなかった様子。驚いた表情を示し)

今後研究します。

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