三郷市の生活保護行政、違法

朝日新聞2013年2月21日朝刊
生活保護渋る窓口、違法 
さいたま地裁 三郷市に賠償命令
 
埼玉県三郷市に生活保護を申請したのに受け付けて
もらえなかったとして、住民が市に慰謝料など約1千
万円の賠償を求めた訴訟で、さいたま地裁(中西茂裁
判長)は20日、「生活保護を申請する権利を侵害した」
と認め、約530万円の支払いを市に命じる判決を言い
渡した。

判決はまず、申請を受けた際の行政の対応について、
「親族の扶養や援助を受けるよう(相談者が)求めな
ければ、申請を受け付けない」といった職員の発言に
よって住民が申請できなかった場合には、職務上の義
務違反が生じるとの判断を示した。

今回のケースでは、原告が数回にわたって窓口を訪れ
ていたのに、市側が原告に働くことや身内からの援助
を受けることを繰り返し勧めたため

「原告は生活保護が受けられないと誤信した」と指摘。
市側の対応に過失があったと結論づけた。

判決によると、原告は三郷市に住んでいた夫婦と子供
3人。夫が白血病で倒れ、妻は05年2月から数回にわ
たって生活保護の相談をしていた。

三郷市生活ふくし課は「判決内容を十分精査して対応し
たい」としている。(高橋諒子)

◆自治体の水際作戦に警鐘
―生活保護問題に詳しい首都大学東京の岡部卓教授の話―
生活保護の申請時に就労や親族扶養を強く求める窓口規制
が、常態化している自治体もある。

生活保護へのバッシングが強まるなか、水際作戦を進める
傾向が高まるだろう。

判決は、窓口規制が職務上の義務違反であることを司法の
場で明らかにした。制度の適正な運用を自治体に求めた点
で非常に意義がある。
     ◇
厚生労働省保護課は「2008年にまとめた実施要領で、
生活保護の申請権の侵害や、侵害を疑われるような行為は
してはならないと伝えている。引き続き周知したい」と
している。

■生活保護の現状
生活保護を受けている人の数は過去最多を更新し続けており、
昨年11月段階で約214万人。

一方で、日本は、生活保護を本来受けられる貧困層のうち
実際に受給している人の割合(捕捉率)が先進国の中でも
とりわけ低く、約3割にとどまるといわれている。
その背景にあるのが「水際作戦」だ。
・・・・・・・
埼玉弁護士会の貧困対策等の有志の弁護士の成果だ。
何回も和解の話もあった。三郷市は和解を蹴ったので、
判決になった。
生活保護行政の違法の裁判例として今後も残ることになった。
なんと不名誉なことだ。

朝霞市では、相当以前から水際作戦はないはずだ。