やっと刑事告訴受理
民事訴訟など、裁判所に訴状をもっていけば、簡単に受理される。
ところが、刑事告訴では、そうはいかない。
多くの弁護士が難儀をしているはずだ。
どのようにして刑事告訴を受理してもらうかは、
それぞれの弁護士が経験を通じて体得していく。
それにしても、刑事訴訟法では、市民に刑事告訴をする権利を
認めているにもかかわらず、警察署はなかなか受理をしない。
警察官の法律に基づかない運用により
これまで苦い思いをしてきた。
他方、この数年間、ストーカー事件、家族間の暴行事件で
警察に被疑事実を申し出ても、受理をしてもらえなかった結果、
数々の悲惨な事件が起きたこともあり、
現在は改善されているのではないか、と多少の期待をもっていた。
しかしこれまで同様、「交渉」は大変難儀した。
私も、警察に対し、いたずらに無駄な仕事をつくるつもりはない。
告訴状の内容もシンブルに記載し、
立証方法、及び参考人の報告書、診断書もつけ、
容易に事件を検察庁に送致できるとものを用意した。
だから、今回は、告訴状を受理してもらうまで粘り強く交渉するつもりで臨んだ。
以下、担当者と私とのやりとりである。
担)今日は、コピーを預かる。告訴状の原本はもって帰ってくれ。後日、受理できれば連絡する。
私)なぜ、今日、受理をできない。法律上の根拠を明らかにして欲しい。
担)法律上の根拠はない。実務のやり方だ。
私)このような実務のやり方について、書いてある書物を見せて欲しい。
担)それはない。口頭でやっていることだ。
私)では、口頭でやっていることを私がメモをとるので、それについてサインして欲しい。
担)それはできない。
私)署長がここに来て受理できないというなら、あきらめる。
担)それはできない。
約2時間の交渉の末、受理された。
しかしながら、弁護士以外の市民だったら、簡単に返されていたのではないか。
どうして、受理をしないのか。
仕事をしたくないからではないか、と思われても仕方がないだろう。
なお、事件の内容は、都合により触れない。
言葉を変えれば、ここでも「法の支配」が実現したと自負したい。
なお、朝霞市の監査委員会に住民監査請求を出したときも
同じようなことがあった。
監査請求(住民の参政権)の水際作戦ー国家賠償?
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