「雨にもマケズ・・・・・」
(イメージ)
母子家庭のある人から、接見の希望を何回も求められていた。
私は知らない人である。誰かに私の名前を聞いたと思っている。
本当に、私が必要な事件なのか、時間をやり繰りして
接見に出かけてきた。
話を聞いた。
執行猶予の可能性はないわけではないが、
極めて困難である。
二人の子どもがいる。
実刑になれば、擁護施設で生活をすることになる。
すでに国選弁護士もついており、公判も決まっている。
今さら、私がどうこうすることも困難であることを伝えた。
別れ際に、今日の面会のお金はといわれた。
請求しようにも、お金のない人にはできないでしょうと言って接見室を後にした。
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更生するには、強い意思が必要だ。接見してあまりその意欲を感じることができなかった。
それにしても、子どもたちは気の毒だ。
接見しただけで、宮沢賢治の「雨にもマケズ・・・・・」のような結果にはならなかった。
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そういえば、余談であるが、先日、企業間の訴訟で4万円の事件の被告の相談事件があった。
私が弁護を引き受けるのは、明らかに費用倒れになる。
私が引き受けたとして、作成するような本格的な弁護士の答弁書を無料で作って上げた。そして、相談者に裁判のやり方をアドバイスした。
私が相談したかかぎり、相手の会社には理由がないと思い、
答弁書を作成して上げた。
仮にあっても4万円で裁判を起こす相手の会社の気が知れない。
訴訟を提起した会社に対し不当訴訟の反訴を起こしてもいいが、相談者に仕事を増やしてしまうので、その助言は控えた。
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