ある判決
主文 被告人を懲役〇年に処す
この判決の確定した日から〇年間執行を猶予する。
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拘置所の出入り口から、元被告人出て、家族に迎えられていた。
刑事弁護は個性がある。
私は元被告人には、面会する度に強く叱った。
家族に代わって叱った。
少し涙を出していた。
叱るには、いろいろな理由がある。
その一つに、外に出てからイバラの道が待っているからだ。
他人に何を言われても、たんたんと仕事を続けて欲しいからだ。
叱っても、元被告人を肯定するのは忘れない。
だれにもいいところがある。
それを指摘した。
公判では元被告人は、更生の意欲を述べていた。
最初は、元被告人に対し、どうなってもいいといっていた家族だった。
しかし、家族で元被告人迎えてきた。
人が更生するのに家族の力に勝るものはない。
元被告が家族に宛てた手紙の原本を返した。
これまででこれほど真剣に書いた手紙はないと思う。
その気持ちを忘れないために返した。
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