山田洋次監督「平和を語る」

4日夜、大宮のソニックシティで弁護士会の「憲法と人権を考える市民の集い」を行った。

講演者の一人の山田洋次監督の講演は新鮮だった。

「男はつらいよ」フーテンの寅と平和について話された。

平和は「修復できる喧嘩の状態」であり、

そして平和憲法をもつ日本の役割がある。

山田洋次スナップ

山田洋次講演

山田監督は、講演の末尾に司会者から

-「平和」とは?!と質問を受けました。

寅さんとタコ社長はしょっちゅう喧嘩するけど、絶対に寅さんはタコ社長を傷つけるようなことはしない。

言ってはいけない言葉がある。

タコ社長の親子関係、夫婦関係など、聞きたくないこともあるだろうし、でも寅さんは知っているので言わない。

そんなことは言っちゃいけないというのを寅さんはわきまえている。

「出て行けと」いうと寅さんは「それを言っちゃあおしまいよ」と。

同じ地域に住む人間、隣人なんだから、それをわきまえて喧嘩をしている。

修復できることをわきまえて仲間内として喧嘩をする。

それが寅さんの家族、それが平和ではないかと思います。

「おまえはダメだ、除外する」というのは平和な状態ではない。

辛いことを我慢、でも何とか修復の努力をする。それが出来る関係、それが平和な関係です。今の日本人の家庭、日本の地域、隣近所では難しくなってきている。

隣近所のおじさんと喧嘩して、殴ったりしたら、一生口はきけなくなる。家族でもそういうことではないでしょうか。

そう考えて、寅さんを作ってきました。

人と人の関係がずれている、国と国との関係もそう。

いろいろトラブルがあって、喧嘩するけど、懸命に話しあうことで努力できるというか、

特に日本のように、国際紛争を武力で解決しないという(憲法をもっている)国では、仲裁役をかうことのできる国ではないか。

そういうことで、世界中で尊敬を受ける国になりえるのではないかと思います。

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改めて、フーテンの寅の映画が安心してみれるのは、確かに修復可能な平和な人間関係があったことを再認識をした。

深い願いがこもられた映画である。