役所事件簿(1)

今から約10年弱前、弁護士仲間とフィンランドに視察旅行に行った。地元の行政マンと懇談をしたことがあった。

当時、生活保護の窓際で行政がなんだかんだいって、申請をさせないことが社会問題になっていた。

これを水際作戦と呼んでいた。

そのことをフィッランドの行政マンに話したら

「理解できない。自分の金ではないのに、なぜ申請させないのか。」

その後、日本でも水際作戦が続いていたが、弁護士を含む法律家団体が取り組み、

今ではあまり聞かなくなった。

しかしながら、それでも行政マンの対応が水際作戦のように市民の正当な権利を侵害というのが言い過ぎならば、

市民の権利を配慮したいケースがある。

今年から、これらのケースをプライバシーに配慮して報告したい。

(同じような扱いで困っている人に役立てば幸いである。)

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本人若年性痴呆で、病院入院中、生活保護の受給。

母親は、Aから生活保護費を受け取っている。

A市が本人に未納市税催告書を送付した。

母親は、ケースワーカーに相談したところ、母親に払いなさいと申し向け

母親は、受領した保護費から未納市税を収納課で支払った。

 

これは、保護法56条の趣旨に反し、

保護費から滞納している税金を払わせるなんてとんでもないことだ。

当職は、A市に赴いて、

「ケースワーカーの指導が誤っている。

誤った行政指導によって、

支払う必要がなかったのに、市県民税を支払った。」

と言って、返還を求めた。

A市福祉課は、不適切な処理を認め、

結局、過誤納付ということで全額戻して貰った。