道徳の教科書が人権教育の教科書になる。

こんな題で、9月1日法と教育学会の学術研究発表の機会があった。
当初、のんきに構えていたが,
発表時間が20分、質疑7分となっており、
話しをまとめるのに、苦労した。
 

場所 東京大学法学部 ロースクール
1 星野君の2塁打
野球大会の予選決勝戦、最終回無死走者1塁、バッターは星野君、監督からはバンドの指示、しかし星野君は打って出て二塁打になりチームは勝利した。翌日監督は監督との約束を破りチームの輪を乱したと星野君を叱った。岩田君が星野君は、二塁打を打ってチームを救ったと言ったが、監督は、星野君の本戦の出場を禁止した。

考えるステップ
① 星野君はなぜ、打って出たのでしょうか。
② 星野君は,チームの輪を乱したのでしょうか。
③ 決まりに理由がないとき,どうすることができますか。
④ 野球チームの決まりと社会の決まりとは,同じものでしょうか。
⑤ 星野君を反省させる方法として試合の出場の禁止は妥当なのでしょうか。
⑥ 選手が監督に気持ちを伝えることは難しいことなのでしょうか。
⑦ チームの物事を決めるときに,監督も選手もみんなで話し合うことは難しいことなのでしょうか。
⑧ 大川小津波被災事件についてどう思いますか。
⑨ この話について子どもの権利条約を調べてみましょう。

2 手品師
生活するのがやっとで腕はいいが売れない手品師が,母親が働き出て家に帰れない母子家庭の男の子と出会い,手品を見せるとその子は元気になった。手品師はその子に翌日も手品を見せる約束をした。その日の夜,友人から,著名な手品師が倒れその代役を探しているという電話があった。手品師は,友人の誘いを断った。

考えるステップ
① 手品師が選択した結論について、どう思いますか。
② 手品師が仮に劇場に出るという選択をした場合について、どう思いますか。
③ 手品師が劇場に出たとして、その後男の子と仲良くなる方法はないでしょうか。
④ この話の子どもと母親について,子どもの権利条約を調べましょう。

3 ブラッドレーの請求書
子どもが朝食のとき,お手伝いをしたことなどを理由にお小遣いを求める請求書を書いて,黙って母親の元に置いた。母親は昼食のときに黙って,求められるお金と一緒に,子ども宛の0円の請求書も置いた。子どもは0円の請求書を見て,涙があふれ謝罪し,お金を返した。
(他の教材ではさらに)これからは請求書なしで何でもお手伝いをすると言っている。

お母さんへの請求書
・お使い代・・・・・・・・100円
・おそうじ代・・・・・・・200円
・おるすばん代・・・・・・200円
合計・・・・・・・・・・・500円
ブラッドレーへのせいきゅう書
・親切にしてあげた代・・・・・・・0円
・病気をしたときのかん病代・・・・0円
・洋服やくつおもちゃ代・・・・・・0円
・食事代と部屋代・・・・・・・・・0円
合計・・・・・・・・・・・・・・・0円

考えるステップ
① ブラッドレーは、なぜお金を請求できることを考えたのでしょうか。
② ブラッドレーは、なぜ自分のしたことでお金が請求できると思ったのでしょうか。
③ 親に自分の願いを伝えるとき、どんな方法がよいのでしょうか。
④ 母親がブラッドレーに0円請求書を出すことはどうでしょうか。
⑤ あなたがブラッドレーの親ならば、どんな手紙をかきますか。
⑥ この話について,子どもの権利条約を調べましょう。

4 まとめ
⑴ 道徳といじめ問題
⑵ア 星野君の二塁打
決まりは変えられる。
イ 手品師
自己決定の意味
法は、個人の尊厳に基づく共生社会をめざしている。
ウ ブラッドレーの請求書
子どもの意見表明権