主文 懲役○年、未決○日算入、この裁判の確定の日から○年間執行を猶予する。
Posted on 2020年12月18日 by 小山 香
被告人が法廷に入ってきた。傍聴席最前列にいる母親をちらっと見た様子だった。
被告人席で腰紐とか手錠を解かれた。
(私は法廷での手錠姿は、人権侵害であると思っている。)
裁判官が入ってきた。法廷は、検察官も書記官もそして裁判官も女性である。
上記の判決だった。
直ちに釈放された。
母親の顔には少し涙顔になっていた。
「先生、よく聞き取れなかったのですが」
「判決は懲役3年、ただし4年間わるいことをしなければ、この判決を取り消す」というものです。
母親の脇にいた被告人に向かって
「あなたは、今何歳ですか。○歳まで、人一倍注意して生活をして下さい。」
私は、二人で寄り添って、裁判所の階段を降りて行く姿を黙って見送った。
今年の2月から、10ケ月にわたる事件だった。
私はきっと更生をしてくれると信じている。
・・・・・・・・
彼は自由になった。今、彼は自由のすばらしさを実感しただろう。
でも、自由はこわい面もある。不幸になる自由もある。
Filed under: 未分類