刑罰寛大化?の国ーフィンランド
日本では刑罰厳罰化が進んでいる。
先日、日弁連で講演会があった。
刑罰寛大化?の国ーフィンランド
1 フィンランドでは最後の死刑が約140年前です。
2 終身刑はありますが、最長19年で仮釈放されます。
要するに、矯正不可能という人はいないということです。
3 窃盗については日本では常習ということでは3年になってしまいますが、
フィンランドでは3カ月です。
4 懲役8か月迄の実刑判決は、社会奉仕命令の代替する。
社会奉仕の1時間は刑期1日に換算する。
5 4~8か月の実刑は電子監視に変える。
6 フィンランドでは刑務所に塀がなく、懲役で仕事する人は
月14万円の給料をもらい自分で食事を作るか、
刑務所の食堂でお金を払って食べるか、自由ということです。
7 スオメンリンナ開放刑務所の紹介がありましたが、
軽井沢の別荘のようで、サウナもあります。
部屋は我が家よりも快適な感じです。
8 厳罰化を求める政治家も市民もいない。
9 なぜこうした政策がとられるかというと、
社会に出して普通の社会人として生活させるためには、
懲役は刑罰というより社会復帰のトレーニングの場と
考えているからです。
いずれにしても、聞くことすべてわが国では想像外の
囚人に対する心温かい政策です。
私は次のような質問をしました。
Q:フィンランドではホームレスについては
国の責任だと伺ったことがあります。
犯罪もフィンランドでは国の責任だ
と考えてこのような政策をとっているのでしょうか。
A:国家に責任があるとは言っていませんでしたが、
犯罪は犯罪者一人の責任ではなく、
社会にも責任あり、その一人だけに
負わせるべきではないと至るところで言っておりました。
いずれにしても、フィンランドの人に対する深い思いの
政策について考えるところ大であります。
フィンランドの刑事司法の現状は、
文字通り、人間讃歌の国であることは間違いが
ない。
日本の刑罰は悲惨だ。
まず、丸坊主になる。
ねずみ色のいわゆる囚人服をきる。
歩くとき、手を肩まで挙げて歩く。
休憩時間以外横を向いたり、
人に話しかけてはいけません。
警務官に口答えをしてはいけない。
口答えすると懲罰にかけられ、
劣悪な独房に入れられます。
要するに
人間から自尊心を奪い、
無批判的に権威に従わせます。
ある人が刑務所の施設をみて
犬小屋だ。
直視できないといっていた。
これに対し
フィンランドの刑務所は
光が注ぐ、モダン建築の様相である。
ここなら、人間性を回復し社会復帰すると思う。
日本の刑務所は、
陰惨な風景であり、
人間性が喪失すると思う。
環境が人間性を育むことの実証だ。