選択的助言(権利のための戦いか?、受忍限度の拡張か?)
昨日は、午前中はさいたま市の日本司法支援センター、通称法テラスの法律相談をした。
(法テラスは、さまざまな問題を内在しているが、ここでは触れない。)
午後は埼玉弁護士会でも労働法律相談を行った。
さまざまな事情の人が相談にみえた。
法テラスでは生活に困窮している60代の男性の相談があった。
これからの法の援助の道筋を説明した。
帰り際に
「死のうと思っていたが、生きる勇気が沸いてきた」
と握手を求められた。
法律が生命を支えている実感をした。
労働相談では、
20代の女性の相談があった。
明らかに権利を侵害されているが、
権利の侵害の程度、回復する必要性などの
費用対効果、受忍限度の拡張を
相談者とじっくり話した。
あらゆる権利侵害を
権利のための闘争として戦う道と
受忍限度を拡張して戦わない道とを
冷静に考えてもらいたい旨、説明をした。
人間が生きていれば、日常的に当然に何らかのの侵害はある。
どの程度を受忍できるから、それぞれの人間の器の大きさにも
影響をする。
人生というある意味、大きなる一種の戦いに向けて、
時間とお金との有効利用等の選択の助言をした。
若者は、
帰り際に
「長時間、ありがとうございました。
私の夢が実現したら、連絡します。」
といって相談室から退室した。
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今日の相談について、弁護士が違えば、違った回答を
するかも知れない。
しかし、
相談者のそれぞれに私の回答は
有益であったと信じている。
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