答えは対話の中にー子どもや若者のあしたへ。希望の橋を懸けたい。まず、小さな白熱教室から。ー
Posted on 2011年1月1日 by 小山 香
元旦の朝日新聞の第1面の記事の「答えは対話の中に」は、
2011年の年頭にふさわしいものだ。
以下のとおり引用する。
ところで、埼玉弁護士会の法教育PTの法教育の実践もも小学6年生の特別活動で
[傾聴⇒対話⇒合意形成]
を行って、個人の尊厳と共生社会の実現を目指している。
後日、紹介したい。
上記の記事は次のとおりである。
記
6年1組の国語の授業。
黒板に、暗号のような式が書かれた。〈図1〉
話し合いの図だ。子どもが、すぐに意味を解説する。
「話し合いは考えを増やします。三つずつ考えを持った人同士が話し合うと、
考えは六つ以上に増えていきます」
北九州市立貴船小学校。担任の菊池省三先生(51)は、
子ども同士の意見のキャッチボールで、どの子にも自信をつけさせる
「カリスマ教師」だ。
毎週のように参観者が訪れ、講演依頼も絶えない。
十数年前、崩壊した学級を受け持った。
「こう言ったらどう思われるか」。
子どもたちは周りの反応を怖がり、思いを口にできない。
まずスピーチを採り入れ、考えを持つ大切さと、伝える手法を教えた。
次は、ディベート。
賛否の立場を決め、意見をぶつけあう訓練だ。
だが、「社会で生き抜くためには何か足りない」と思い始めた。
言いっぱなしのスピーチでも、言い合いのディベートでもない。
相手の意見に耳を傾け、自分のなかで消化し、新たな意見を投げかける。
その繰り返しが、みんなを高め、よい人間関係につながることを伝えたい――。
行き着いたのが、この授業だ。
この日は、原爆ドームの歴史をつづった説明文「平和のとりでを築く」
を読む授業だった。
全文で13段落ある。
「筆者が一番主張したい段落はどこでしょう」
黒板に1~13の数字が書かれると、子どもたちが一斉に黒板にかけ寄った。
自分の似顔絵カードを番号の下にはり、意見を表明するのだ。
次は、同じ段落の答えの子同士が教室の隅に集まり、理由を言い始める。
5分後、今度は違う段落の意見の子と話す。
しばらくすると「意見を変えた!」という声があちこちで上がった。
最後は、机を教室の真ん中に向けての全体討議だ。
「核兵器を使わないでと言っているから12段落でしょ」
「では、11段落で、平和を求める気持ちを書いているのは、どう見るんですか?」
「11段落の平和も、12段落の核兵器も大切だけど、もっと大切なのは、
13段落の、人の心の中に平和のとりでを築くことだと思う」
一人ひとりの声が重なり、ふくらみ、響き合い、
みんなの学びとなって対話が自転していく。
先生は腕組みをし、うなずいているだけだ。
教師の「教え込み」から、子ども同士の「対話」へ。
その先に広がるのは、新しい価値をともに創りあげる社会という未来図だ。
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法教育の実践の手法は
[傾聴⇒対話⇒合意形成]
である。
そして、傾聴と対話を通じて
人の内面の真意は、白と黒では割り切れなく、
白と黒との間の無限のグラデーション
さらには、淡白な白黒から無限の色彩
もっているのではないかと思うようになった。
秋葉原事件
近時の取手事件
の各被告人及び被疑者の
人生を終わりにしたいとの
理由での犯行に至ったとしている。
もし、彼らに感情の多面性、思想の多角性を
身につけていたら、正確に内面を把握し、
それに対応した解決策が見つかったのではないか。
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