か弱き人-自由を求める(2)
Posted on 2021年3月8日 by 小山 香
イタリアでは精神病院をなくしたという。
総合病院の中に精神科はあるが、精神病院をなくしたというのである。
妥当な方向である。
日本でなくならない理由を考えた。
日本の精神病院の経営が民間あることも大きな原因の一つである。
民間の病院に入所者をなくす努力をされるのは無理である。
他方、当事者の居場所の問題もある。
閉鎖病棟とか、拘禁の処遇は
問題外であるが、
施設は、当事者の居場所にさせられている感がする。
私はしはしば、退院請求のために施設を訪れる。
多くの人が生活をしている。
家族等から見放されて、やむなく、この環境に順応して
生活をさせられている感がする。
人権侵害が、治療目的で正当化される。
施設の処遇を異議を述べれば、刑務所の拘禁のような処遇を受ける。
異議を上げる気力が次第に奪われていく。
薬を服用させられ、言いなりになる人間になっていく。
治療の名のもとに、自己肯定感を奪い、権威に隷従させる人間を作っている面があるのではないだろうか。
Filed under: 未分類